アメリカの小学生

                   

何年か前からゆとり教育とやらで公立の学校が週休2日になっています。
小学生の間は学問より社会人として生きてゆく為の躾けと基礎体力を付けることのほうが大事だと考えます。私の小学生時代を振り返って見ても「ただいま」と、言うなり玄関にランドセルを放り出して、陽が西に傾くまで遊び呆けたものです。今と違って八幡様の森に行けば登る木にも、かくれんぼをする場所にも事欠きませんでした。宿題は有ったのやら無かったのやら、<低学年の頃に限って言えば> 家で勉強を強制された記憶は殆ど有りません。受け持ちの先生自体が「授業中は馬のように耳をピンと立て目を皿のようにして一生懸命覚えておけば家でやることは無いはず」と。よそ見や私語でも、しょうものなら忽ち白墨が飛んできました。それでも学ぶべき事はちゃんと学んだとみえて、その後の受験競争にも、あまり苦労をした覚えが有りません。あの頃は教育は学校躾けは家庭と分担がはっきりしていたようです。 私がこの度長期滞在していた友人の家庭には小学校5年の男の子と2年生の妹がゐました。二人とも養子で別々の人種です
男の子の方は頭が良くて英才ばかりを集めた公立の学校に通っています。下校するなり自分の部屋に閉篭もって夕方自分に任されている犬と鶏の世話をするまで出てきません。一体どんな勉強をしているのかと、そっと覗きに行くと、なんと小学生が、パソコン相手に私には読む事も出来ない宿題をせっせとやっていました。流石英才。妹のほうは勉強は大嫌い。その代わり民族的DNAによるとしか思えないダンスの名手。クラス1のチビが開脚、横転、ジャンプ、まるで地球に重力が無いような身のこなし。が、下校するなり母親に首根っこを抑えられ、涙ながらに宿題の開始。アメリカでは塾通いの無い分かなりの詰め込み主義で1日のカリキュラムが単語のスペルを5個それも頭から言ったりお尻から言ったり、教科書以外の本の音読、読了したら感想文を書かされる。算数?判りません。何しろ、おつりを渡すのに引き算ではなく足し算で渡すお国柄ですから。月曜日に一週間分の宿題を渡され金曜日にそれを提出してテスト次の月曜日に答案と一緒にその週の宿題が渡されるというサイクルのようです。アメリカ中の学校が皆このカリキュラムでやっているかどうかは解りません。とにかく分権の好きなお国柄らしいですから。