思い付くまま

某日、小学校以来の友人と恒例の讃婆会で三朝温泉に出掛けました。一瞥以来の積もる話の種も尽きた頃、宿舎備え付けのパンフレットを眺めて居た友人が「近くに美術館が有るらしいよ」との事に、どれどれと覗き込むとヴァイオリンの工房が付属しているらしい。とうとう物に成らなかったけど若い頃一寸習った事があるので、持ち前の好奇心がむくむくと頭をもたげ「行こう!行こう!!」と宿舎を飛び出すと同じ敷地内かと思えるほどの距離にそれはありました。
受付で入館料を払おうとバッグの中を探っていると、カウンターに立っていた若い男性が「お見受けしたところご高齢のようですがおいくつですか?」と声を掛けてきました。お見受けした所?ご高齢? そんな言葉がありましたっけね。一昔前は。久しぶりに聞く綺麗な日本語にうっとりしながら「二人とも90歳です」と答えると「入館料は結構です。どうぞごゆっくり」 この施設は公立?私設? この応対振りはオーナーの教育?それとも家庭の躾け? 久々に心洗われるひと時でした。