新しき門出

珍しく安定した日が続いた一日、ホームの企画で紅葉狩りを兼ねたドライブがありました。兎角、部屋に引き篭り勝ちの入居者をに少しでも外の空気に触れさせようと言う配慮からのようです。四六時中、外をほつっき回っているいる私ですがドライブ大好き。大喜びで参加しました。参加者14人中車椅子使用者が2人。介護者3人。内1人はホーム唯一の大型免許の所有者で運転手兼務。午後2時過ぎホームの名入りのマイクロバスで出発。町並みを外れどんどん高度は上がって行くのに<アレ〜?>周りは緑一色。考えてみれば、大分は林業県で杉や檜の植林が盛ん。おまけに九州は照葉樹の多い所、落葉樹の多い信州の山を見慣れた目には、いささか物足りませんでした。それでも進むにつれ紅が増し折々歓声が上がるようになりました。
天気予報では晴れの筈が時々厚い雲が太陽をさえぎり皆を不安に陥れながら一時間余り走って無事展望台に辿り着いて一服。其処から見た下界は? 眼下に開ける別府の市街地の外には大きなフエリーを浮かべた海。小高い丘の上に散在する大学のキャンバス。折から雲の切れ目から一寸顔を覗かせた太陽に照らし出され其処だけ浮島の様に輝いている小さな町並み。まるで世界遺産の何処かの町を見ているみたい。思わず何度シャッターを切った事か。かくて紅葉には見捨てられた紅葉狩りは大満足裡に終了。と思ったのは私だけ。???