しゃべりたがり

アメリカの友人宅にビザの期限一杯三ヶ月滞在する事4〜5回。友人は日系二世で言葉に不自由は無いが』訪れる友は殆どは白人。遠来の客人をもてなそうと、色々話しかけるが、殆ど通じない。それでも、えらいもので4回目の訪米辺りから話題だけは判るようになった。でもそれが最後。いくら頑張っても米寿を過ぎた老女<本人は自覚していない>が1人でアメリカへ遊びに行くのを許さない。折角覚えかけたのに!と満たされぬ思いにうずうずしながら身内に押し切られて別府の老人ホームへ。ここ別府は A.P.U と言う大学があり留学生が大勢学んでいるので町には異国の若者が溢れている。時々駅でうろついているのを捕まえては<学生さん?><お国は何処?><別府にきてどのくらい?>相手が喜んでべらべら喋りだしたら
<あ!バスが来た>と逃げる。先日の事、歯医者の帰り、湯布院行きの長い列の後についていると、案内係のおじさんが杖をついている私を目敏く見つけ列の先頭に入れてくれました。。今まで先頭に並んでいた若いカップルにお礼を言うと返ってきた返事が異国語。バスを待つ間のお勉強とばかり、<お国は何処?学生さん?何処に行くの?>の3パターン。マカオから来た社会人でこれから湯布院の観光に行く所だという事まではわかった。その内年を聞いたので94歳と答えると2人同時にのけぞって、写真を撮っても良いかと聞くのでOK。曾孫に近い女の子と並んでピースサイン。思いもかけず若く見られて、足取りも軽く帰途に付いたというお話。