八分の一のDNA

大伯父はとんでもない反骨精神の持ち主。旧制の蔵前高等工業の一回
生。親族きってのインテリで私の名付け親。某年、某日、処もあろう
に御堂筋で立ちションをして巡査に捕まった。言い訳に曰く「わしは
時と処を構わず、いぼり(尿)の出る病気を患ってをる。今も漏れ始
めたので着物が濡れるので捲っただけじゃ」と。カチンと来た巡査と
言い争った末、決着を付ける為警察署まで引っ張ってゆかれ<終いに
巡査に頼むケ始末書を書いてくれ> と言われたとか。末書は書いたか
書かなかったか知らないけど、意気揚々と帰ってきたそうです。
遥か遠い明治の末か大正の初めのお話。私の血の中にもこのDNAがい
くらか残っているらしく、かって街角で再軍備反対の署名活動をして
いた大学生と再軍備賛成派の私が大論争の末相手を黙らせた経緯があ
ります。実力に欠ける婆さんの主張では所詮蟷螂の斧ごまめの歯軋り
かくて核なし、軍隊無し、のままで平和の続く事を祈るのみ????