独り言

気になる言葉

アメリカ出発間際だけれど、どうしても気になる言葉があるので急遽書き残します。 オリンピック間近の昨今しばしば出場選手のインタービューがTVで放映されます。その都度アナウンサーの問いかけに返ってくる答えが 「全力を尽くして金メタル獲得に努力しま…

弱者も自助努力を

働き盛りの人や頼れる親族があるにも関わらず長年生活保護を受けている事がしばしば問題になっているのを見聞きする度にあの戦後の混乱期、国も国民も皆生きてゆくのが精一杯だった頃を思い出します。空襲で家も両親も失った子供たちですらモク拾いをしたり…

アルゲリッチ音楽祭の由来

五月四日の朝、休日の事とて何時もより遅くまで床の中でのんびりラジオに耳を傾けていました。NHK大分局の総合で、間もなく始まる アルゲリッチ別府音楽祭 の話題のようでした。アナウンサーが「なぜアルゲリッチがもっと大都会でなく別府や大分のような…

讃婆の由来

会員の高齢化の為女学校の同期会が消滅してから幾星霜。そろそろ人生の終着駅の見え始めた3年前せめて年に1〜2回動ける者だけでも集まろうと言う事になり、言い出しべえの私が檄を飛ばして期待の第一回に集まったのはたった3人。それも小学校も女学校も同じ…

無償の愛

貴方はペットを飼ったことがありますか?例えば犬。毎日餌を与え、散歩に連れ出し、病気にでもなろうものなら心配で傍を離れることも出来ないでしょう。その時どんな気持ちで世話をしています?<これだけ面倒を見てやっているんだから、まさかの時はきっと…

 雛祭りの桜もち

毎年ささやかな夫婦雛を飾る度に思い出す楽しかった出来事があります。 私の学んだソウルの女学校では雛祭りには5年生が朝から桜もちを作って、お弁当の時間に全校生徒に配ってくれます。何せ学生のことなので道明寺のように手の込んで物ではなく、溶いた小…

懐かしの小学唱歌

洗濯物を干して一寸一服と付けたテレビから耳に飛び込んだのは、懐かしい歌声♪兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川♪ 画面一杯に広がるのは広いホールを埋め尽くした聴衆とステージの上で歌う、さだまさし。目を凝らすと愉しげに合唱しているのは既に古希の坂を…

縦割りの遊び友達

近頃の子供は塾だ習い事だと忙しく友達を作る暇もないらしく、一人で行動しては変質者の犠牲になることがある様です。我々の子供の時は学年に関係なく近所に住む者は皆遊び友達でした。大きい子が先頭に立って、めだかをすくい、トンボを追いかけ、八幡様の…

私って変?

今年のクリスマスで満89歳になります。未だにマニュアルの四駆をころがしパソコンのキーを叩いています。親兄弟も先立ち、たった独りの暮らしですが輝かしい明日である事を信じて楽しい日日を過ごしています。女学校のクラスメートの中にもまだまだ元気な人…

勇駒別林道の茸

若かりし頃、かに族を気取って大きなキスリングを肩に半月近く北海道をうろついたことがありました。山登りを始めたばかりで山の楽しさばかりで怖いことを知らず、登頂は無理でもせめて、名だたる山のトレッキングでもと一応の山仕度で出掛けました。なにせ…

 鉛筆の思い出

ここ何十年というもの筆記用具はボールペンが主流で鉛筆を手にする事は殆どありませんが、スケッチでもしょうかと、時折 4B を手にする度に心の奥から浮かび上がる苦い思い出があります。 あれは小学校2年の朝晩は冷気を覚える頃でした。同級生の中にお父…

年寄りにシニアランチを

私も含めて近頃の年寄は外出の機会が増えています。特に私の様に独り暮らしのものは、何かの申請に区役所へ、年金の引き出しだ、図書館だ、歯医者だ、薬局だ、と毎週のように出歩いています。 出歩ける元気があるだけ幸せだとは思っていますが、問題はそれが…

気まま婆の言い訳

滞米の日記の整理が未完成なのとアメリカ話に少々食傷しましたので暫く<婆のくりごと>を書きます パソコンは人類の英知?悪魔? 80歳の誕生日を機にぼけ防止にもと始めたパソコン。一年間に三箇所を経巡る生活なので正規の講習も受けられず独習書とサポ…

日本語は縦書きを

私の学んだ女学校は毎週日記の提出が課せられていたのですが、怠け者にとってはかなりの重圧で、いやいや時間割を確かめながら一週間の溜め書は当たり前。それもさぼって度々職員室でお目玉を食っていました。それが5年間続くと恐ろしいもので、歯磨きと同…

片鬢、片眉毛

母方の祖母は万延元年一月生まれ。末っ子である母を気遣ってか四六時中家に来て、私にとっては歴史上の出来事としか思えない様な話をいくつも語ってくれました。これもその内の一つです。≪おばあちゃんの子供の頃はなー大雨で土手が崩れたりすると役人が、大…

祖母の山小屋で逢った鉱夫

昭和30年前半の初秋の頃だったと思います。「祖母山に行かないか」との声が掛かりました。2ヶ月程前、従兄弟に連れられて生まれて初めて遠足の山登りでない本式の登山を始めたばかりなのにたった一度で山の魅力の虜になり寝ても覚めても山、やま、ヤマ、の状…

私の故郷

「おくには?」と聞かれてパット頭に浮かぶのは何年かに一度先祖祭りの為に訪れる北九州でもなければ戦後60余年を過ごした関西でもない。薄絹を張ったように澄み切った青空、藁葺きの屋根に干された真っ赤な唐辛子。それはソウル。今までの長い人生に比べれ…

叱るばかりが能ではない

非常事態が起きた時咄嗟の判断が生死を分けることも有り得ます。例えば子供に「池や川のそばで遊んではいけませんよ」と常日頃厳しく言い聞かせていたとしましょう。 そこは子供親に内緒で友達と連れ立って魚をすくいに行ってその内の一人が川に落ちて溺れか…

気になる日本語

近頃テレビを見る度に気になっている言葉があります。それは あげる 最高の教育を受け数々の難関を突破してきたであろう知識人のアナウンサーでさえ当然のように使っています。我々の世代の慣例からすれば あげる は自分がへり下つた相手に使う言葉として用…

米寿のバックパッカー

小学校〜女学校と同じ学び舎で過ごしたボケ残り3人、何時お迎えが来 るか判らぬ身なればせめて生ある内に楽しかった昔話でもしてあの世と やらでの思い出のよすがにしようと、某日温泉に入りながら富士山が見 られるとのうたい文句に引かれて河口湖で暫くの…

帽子のトライアングル

頃は大正の末。久し振りで息子に逢う為に上京した祖母が帰るときのお話。 特急列車が有ったか無かったかも定かではありませんが、見送りに来た父も座席に座り込んで暫しの別れを惜しんで立ち去りました。程なく発車のベル(笛?)が鳴り響きました。ふと見る…

八分の一のDNA

大伯父はとんでもない反骨精神の持ち主。旧制の蔵前高等工業の一回 生。親族きってのインテリで私の名付け親。某年、某日、処もあろう に御堂筋で立ちションをして巡査に捕まった。言い訳に曰く「わしは 時と処を構わず、いぼり(尿)の出る病気を患ってをる…